□制作ディレクターTによる、藤原ヒロシ新作アルバム「manners」ゆるっと解説 その2□
レコーディングエピソードを綴っていこうと思ったら、書きたいことが山ほどありすぎて、
楽曲解説に突入するころには、年末になってそうな感じがしましたので(笑)
アルバム楽曲解説、さっそくすこしづつ始めていこうと思います。
tr.01 colour
AOEQ作品「think twice」に収録されている楽曲のセルフカバー曲。今回のアルバムではキーボードプレイはもちろん
トラックアレンジに大貢献してくれた、渡辺シュンスケ氏アレンジの逸作です。
アルバム全体に漂うCHILLなニュアンスがとてもうまく表現されている。AOEQ作品収録の時も衝撃を受けたのだけれど
この漂うような詞の世界、実は某殺人犯の物語からインスパアをうけてできたもので、メロディーとの相性で、まるで主人公そのものが徐々に存在が透けていってしまうような感覚が伝わる。
スタッフとの、最終曲順決めで、セルフカバーからはじまるのは…といろいろ議論があったけれども、アルバム入り口にふさわしいトラックだったので、今ふりかえってみてもこの曲スタートはしっくりくるものに感じています。
tr.02 sophia
ディスコというキーワードだけれども、どこか涼しげなテイストがあるといい、ということで、制作的にはトラックと歌詞/メロディーコンポーズが同時に進行した楽曲。制作の中盤戦にさしかかるあたりで完成したものです。
今作でもうひとり、活躍してくれたトラックアレンジャーtasuku氏の、レイドバック感はあるが古くならないサウンドを丁寧に構築してくれた。そして印象深いのはハマ・オカモトくんの絶妙なベースプレイ。アルバムの他の曲もほとんどプレイしてくれた。その中でも、年齢不相応な(笑)大人っぽいビンテージプレイを披露してくれている。スタジオでヒロシさんが「音源の中で、一番年齢が上なんじゃないか、って思うくらいのプレイだねえ」とハマくんをいじるシーンもありました。