*完全生産限定盤 special box 『manners』-“box of manners” - 予約受付スタート!

STAFF

□制作ディレクターTによる、藤原ヒロシ新作アルバム「manners」ゆるっと解説 その6□

数々の仲間から、今作品のことについて声をかけていただいています。この解説を読んでくれている、遠方に住む音楽プロデューサー仲間が言ってくれたこと「アルバムを配信で購入したんだけど、この解説にある、どんなミュージシャン、アレンジャー、エンジニアが関わっているかを知る手段って、やっぱり配信ではわからない。これを読んでその臨場感を感じているよ。」ありがたいです。はじめてヨカッタ。
たしかに、音楽を聴きながら、ジャケットに書いてあるすべてを、眼を皿のようにしてながめたおすって、やってたよなあー。

tr.09 horizon

最初のアルバム全体の構想打ち合わせの時に、自分作品のカヴァー案はいろいろ出ていて、僕らスタッフもそれらをどのような形に仕上げていくかをいろいろと考えていた中で、ヒロシさんから「大沢くんにやってもらうってのはどう?」というアイディアが挙げられた。さて、ご多忙であろう大沢伸一さんに、どうやってオファーしようかなとスタッフ間で話してる間に「大沢くん、やるっていってるよ」とヒロシさんへの返信メールが!!さすが朋友どうし、話が早い。ということで、こちらはヒロシさんボーカルトラックを用意して、まるまる大沢さんに作業を進めてもらうことに。最初のサウンドアレンジ提案で、もう既に完成が見える、ものすごい新しいテイストのビートに一同感動、でした。大沢さんからはフロアライクという意味合いか、BPMを下げめの案をくれましたが、アルバム収録を考えて、やはり当初の少し早めのBPMにもどして完成へと進んでいきました。

とにかく、大沢さんの、サウンドだけでなく、音楽家としての誇り高いスタンスと考え方に心動かされます。配信シングルと、ボックス仕様の方に付属しているDisc2に収録している、この曲のDUBヴァージョンも、とてもすばらしい仕上がりですよ。そちらのほうも是非チェックしてみてください。

tr.10 この先に

ご存知、ヒロシさん名義としての既存楽曲のアルバムヴァージョンです。これもヒロシさんから高橋コウタさんへの無茶ぶりが。「元は3拍子なんだけど、4拍子にするとか、どう?」しかしながら、これまたヒロシさんワークスを手がけて長いコウタさんのスキルによって、みごとに4拍子のデモ音源が出来てきました。ピアノのリフレイン的フレーズと、少しなつかしい音色のシンセベースが、80年代の雰囲気を醸し出してます。
シングル「この先に」SMALLER RECORDINGSからのリリースのときのジャケットが、当時とても感動した記憶があります。ご存知の通り、この曲の内容は震災〜福島事故を描いたものですが、きちんとした風刺のスピリットも忘れないけど、黄色の美しい花のグラフィックスとのコントラストがすごすぎます。今回の先行シングル〜アルバムのビジュアルを見ても、フラッシュアイディアのように見えて、実は考え尽くされているクリエイティブは、本当に脱帽です。

ちなみに、前述の高橋コウタさんのお話。今回は、僕から提案したアレンジャーによって構築されていったもの以外のトラックはすべてヒロシさんの構想をコウタさんが形にしてベーシックを準備してもらったものばかりです。そのレコーディングデータを見ると、たくさんのトライと、膨大な「やってみて違ったー」という形跡がうかがえます。しかしながらクリエイティブは常に”Try & Delete”。レコーディングスタジオで行われる作業の前段に、ものすごいたくさんの時間で思案が繰り返されて、完成に導かれているということを痛感します。